「ATM」でごみを預けて現金化、セメント会社のユニークな取り組み|NEWS&TOPICS |ベトナム人技能実習生・特定技能実習生の送り出し機関/サバナム (SAVANAM)送り出し機関

Our newsニュース

  • TOP
  • ニュース
  • 「ATM」でごみを預けて現金化、セメント会社のユニークな取り組み

2024.07.26

「ATM」でごみを預けて現金化、セメント会社のユニークな取り組み

クアンニンセメント建設[QNC](Quang Ninh Construction And Cement)は2022年4月、「Vracbank−ごみを預けてお金をもらおう」

をキャッチコピーに、ベトナムで初めて「ごみを受け付けるATM」を導入した。2年を経て、事業はウオンビー市、ハロン市、

クアンイエン町など、東北部地方クアンニン省内各地に拡大した。

 利用者はまず「ごみ預金口座」を開設する。段ボール、ペットボトル、布くず、セメント袋などに分別したごみを「ATM」

に持ち込むと、計量した上で現金かポイントに換算される。

 利用者を惹きつけるために、大量のごみが出る場合は引き取りに行く、市場価格より10~15%高く買い取る、口座が300

ポイントに達して引き出さなければ年1%など「長期積立」に利息をつける、口座の1か月のごみ預金が50万VND(約3100円)以上に

なれば累積額の10%を報酬として付与する、といった施策も併せて行っている。

 2022年4月から2024年6月末までに開設された口座は2150口座、回収したごみの量は650t余り、支払われた金額は17億VND(約1055万円)を超える。2025年までに回収地点を1000か所に拡大し、省外にも広げていきたい考えだ。

 QNCによると、セメント製造では、クリンカーを焼成する石炭コストが非常に高い。そこで、石炭にプラスチックごみ、衣料品や製靴産業から出る廃棄物を組み合わせるアイデアにたどり着いた。クリンカー焼成に廃棄物を活用することで、石炭使用量は10~15%削減され、年間数百億VND(100億VND=約6200万円)のコスト節減になるそうだ。