株式会社神戸製鋼所(兵庫県神戸市)は13日、北部紅河デルタ地方ハナム省の第3ドンバン工業団地に設立した

電子材料用銅板材のスリット(条切り)加工・販売および技術サービスを行う「コベルコ・カッパー・アロイ・

ベトナム(Kobelco Copper Alloy Vietnam＝KCAV)」の開所式を開催した。

　近年、電気自動車(EV)が普及する自動車分野をはじめ、様々な分野での電装化が進み、電子材料用銅板材の

需要が拡大している。こうした中、東南アジアでの需要の高まりに応じるべく、同社は既存の各製造拠点に加え、

2022年4月にKCAVを設立した。KCAVの資本金は約1350億VND(約8億4000万円)で、神戸製鋼所が全額出資している。生産能力は約400t/月。

　既に4月よりスリット加工製品の生産・出荷を開始しており、今後も長府製造所(山口県下関市)で製造したマスターコイル(広幅コイル)をKCAVに在庫し、製品をタイムリーに顧客へ納入することにより、需要の増加に迅速かつ柔軟に対応していく。また、現地での技術サービス機能を兼ね備えることで、顧客の様々な要望に応える。