新しい住環境の研究・開発、特許の管理を手掛ける株式会社LIFULL

(ライフル、東京都千代田区)のグループ会社である株式会社LIFULL ArchiTech(ライフル・アーキテック、東京都千代田区)と

豊田通商株式会社(愛知県名古屋市)はこのほど、インスタントハウスの海外展開を進めるための業務提携を締結した。

　提携により、LIFULL ArchiTechと豊田通商は、日本国内で培ってきたノウハウとインドネシア、タイ、

ベトナムに有する現地法人及び関連企業のネットワークを活かして、同3か国でのインスタントハウスの

製造・販売・設置を行っていく。

　インスタントハウスは、テントシートを空気で膨らませながら内側から断熱材を吹き付けた構造物で、

シンプルな工法で1棟あたり3～4時間という短時間で設置可能なため、長期間の工事や大きな資材搬入が難しい場所でも柔軟に設置することができる。

　また、断熱性・遮音性・耐久性に優れ、さらに耐震性、耐風性を併せ持つため、宿泊スペース、ワークスペース、フィットネスなどの用途だけでなく、避難所の医療救護室や子どもやコミュニティの休憩所、断熱を要する備蓄倉庫などにも活用できる。

　さらには、どんな自然環境の中でも「夏は涼しく、冬は暖かい」という特徴により、暑さの厳しい東南アジアでも冷暖房に多くのエネルギーを使うことなく快適に過ごすことができ、事業者のランニングコスト削減と地球環境への負荷軽減を可能にする。

　豊田通商は、住環境分野において、企業の海外進出をサポートするホテルレジデンスや企業保有不動産の有効活用、オフィスなどのリノベーション、住宅などの賃貸事業も展開している。

　今回の提携により、今後はLIFULL ArchiTechが日本国内で蓄積してきたノウハウを豊田通商に提供するとともに、豊田通商の強みである海外現地での資材調達や製造拠点の開発力、マーケティング力を活用した国際的な販売網の実現が可能となる。