国際協力機構(JICA)はハノイ市で2023年12月29日、ベトナム政府との間で、

「ホーチミン市都市鉄道建設事業(ベンタイン～スオイティエン間(1号線))(IV)」を対象として、

412億2370万円を限度とする円借款貸付契約に調印した。

　これは、12月16日に日ASEAN特別首脳会議に合わせて行われた日越首脳会談で、

岸田文雄内閣総理大臣とファム・ミン・チン首相の立ち会いの下、書簡の交換が行われたもの。

　同事業は、ホーチミン市で都市鉄道(メトロ)を建設することにより、

ホーチミン市の都市圏における交通渋滞や大気汚染の緩和、地域経済の発展に寄与するもの。

持続可能な開発目標(SDGs)のゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)、ゴール11(住み続けられるまちづくりを)、ゴール13(気候変動に具体的な対策を)に貢献する。

　なお、同事業に対する円借款には「本邦技術活用条件(STEP)」が適用され、同事業で整備される地下区間、車両、ITシステムなどには日本の鉄道土木工事や車両・電気・通信・信号システム、維持管理などの技術が活用されている。

　事業の詳細は以下の通り。

条件：
＋金利：年0.10％(コンサルティングサービス部分は年0.01％)
＋償還期間：40年(10年の据置期間を含む)
＋調達条件：日本タイド(借款対象となる資機材やサービスの調達先を日本に限定する)

事業実施機関：
ホーチミン市都市鉄道(メトロ)管理委員会(MAUR)

今後の事業実施スケジュール(予定)：
＋事業の完成予定時期：2024年(施設供用開始時をもって事業完成)
＋コンサルティングサービス(詳細設計など)に係る招請状送付予定時期：雇用済み
＋本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示：契約済み