2022.07.08
ベトナムの22年GDP成長率+6.0%、23年は+7.2%に加速 IMF報告
国際通貨基金(IMF)はこのほど、2022年のベトナムの国内総生産(GDP)の成長率予想を+6.0%と発表した。
ワクチンの大量接種や経済回復策をはじめとする新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策により、ベトナムのGDPは2021年の+2.6%からV字回復を遂げている。
統計総局(GSO)によると、ベトナムの2022年1~6月期のGDP成長率(推定値)は前年同期比+6.42%で、前年同期の+5.74%から加速し、上半期として直近3年間で最高値だった。4~6月のGDP成長率は前年同期比+7.72%で、四半期として2011年以来の最高水準となっている。
IMFは小売売上高や鉱工業生産など複数の主要経済指標が積極的な動きを示しており、経済成長の原動力が強まっていると評価した。経済回復策が引き続き功を奏し、GDP成長率は2023年に+7.2%に加速すると予想される。
しかし、不完全雇用が依然として多く、労働市場の回復が鈍化していることや、価格圧力が大きくなっていることが懸念材料として挙げられる。
財政政策と金融政策が引き続き経済回復策を支えるが、IMFは政策運用においてインフレリスクを警戒することの重要性を主張し、問題のあるローンや不動産向けローンのリスクを厳格に管理し、社債発行を注意深く監視するなどしてマクロ経済の安定性を確保するための措置を強化する必要があると分析した。