2021.11.26
日・ベトナム外相会談、南・東シナの海洋協力で一致
日本を公式訪問中のファム・ミン・チン首相に同行しているブイ・タイン・ソン外相は25日午前、林芳正外務大臣との間で会談を行い、地域情勢について具体的な意見交換を交わした。
林大臣は冒頭、同会談が自身の対面外交のスタートであり、ベトナムは「自由で開かれたインド太平洋」を実現する上で要となる重要なパートナーとの認識を示した。
これを受けたソン外相は、林大臣の外務大臣就任に祝意を述べるとともに、日ベトナムの「広範な戦略的パートナーシップ」を新たな段階に引き上げたい旨を述べた。
林大臣は、東シナ海・南シナ海の情勢問題について、一方的な現状変更の試みについて強く反対する旨を述べ、両大臣は国連海洋法条約を含む国際法に基づいて対応していくことの重要性で一致。また、両外相は、北朝鮮の核・ミサイル活動を含め、北朝鮮情勢についても意見交換を行い、拉致問題を含む北朝鮮への対応において、引き続き連携していくことを確認。さらに、ミャンマー情勢について、事態の打開に向けて緊密に連携していくことを確認した。
両外相は、「自由で開かれたインド太平洋」と「インド太平洋に関するASEANアウトルック」の実現や、TPP11のハイスタンダードの維持について、引き続き協力を進めていくことで一致。
さらに林大臣から、2023年は日ASEAN友好協力50周年であり、日本がホストする特別首脳会議は日ASEAN関係を新たな段階に引き上げる歴史的機会となる旨を述べ、ソン外相は、日ASEAN友好協力50周年を成功に導くために協力していきたいと述べた。
最後に、両外相は2023年の日越外交関係樹立50周年を見据え、日越関係の更なる発展のために緊密に連携していくことで一致した。