2021.09.26
訪米中のフック国家主席、欧州理事会議長や各国首脳らと会談
国際連合総会の会合に出席するため21日から24日にかけて米国を訪問中のグエン・スアン・フック国家主席は22日、欧州理事会、スイス、オーストリア、モンゴルの首脳らと会談し、協力関係の強化について討議した。
シャルル・ミシェル欧州理事会議長との会談でフック国家主席は、EUはベトナムの外交政策における主要なパートナーの1つであるとし、EUとの関係をさらに深めたい意向を示したほか、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策でベトナムを支援しているEUに謝辞を述べ、ワクチンや治療薬、医療機器の調達で引き続きベトナムを支援するよう要請した。
双方は、ベトナムEU自由貿易協定(EVFTA)が2020年8月1日に発効したことを背景にベトナムとEUの経済協力が引き続き深化しているとの共同認識を示し、新型コロナウイルス感染症の影響が続いているにもかかわらず、2021年1~7月期におけるベトナムEU間の貿易額が前年同期比+18%増の322億USD(約3兆5400億円)へと順調に伸び、双方の経済回復に向けた努力に寄与していると評価した。
フック国家主席はEU側に、ベトナムEU投資保護協定(EVIPA)をまだ批准していない各国議会が同協定を早期に批准するよう働きかけを要請した。一方のシャルル・ミシェル欧州理事会議長は、気候変動の分野、また気候変動に対応するための経済モデルの促進などでベトナムと協力したいと述べた。
国家主席は同日、スイス、オーストリア、モンゴルの大統領とも会談した。首脳らは、地域と世界の情勢や、南シナ海を含む海域における治安維持・自由航行を確保し、紛争に対処するために国際連合を中心とした効果的な多国間メカニズムを構築することの重要性などについて話し合った。