2021.05.25
菅首相とフック国家主席が電話会談、外交関係樹立50周年に向け関係強化へ
菅義偉内閣総理大臣とグエン・スアン・フック国家主席は11日、午後5時10分ごろから約20分間にわたり、電話会談を行った。
菅首相は冒頭、昨年10月の訪越時に受けた歓待への謝意と国家主席就任への祝意を述べた。その後、菅首相は、新型コロナウイルス対策のためのコールド・チェーン整備及び海洋調査船の供与を含むベトナムへの無償資金協力やダナン総領事事務所の開設について触れ、「自由で開かれたインド太平洋」を実現する上で重要なパートナーであるベトナムと日本の関係が昨年のベトナム訪問から更に発展している旨を述べた。
これに対し、フック国家主席は、日本からの支援への謝意と日越関係の更なる進展への期待を表明。両首脳は、2023年の両国外交関係樹立50周年に向けて、共に日越関係を発展させていくことで一致した。
さらに両首脳は、地域情勢について意見を交わし、菅総理大臣から中国海警法を含め、東シナ海・南シナ海情勢について、一方的な現状変更の試みの継続・強化について深刻な懸念と強い反対を表明した。
両首脳は、ミャンマー情勢についても意見交換し、ASEANの枠組における努力に日本としても協力していくことを確認した。また、菅首相から拉致問題に関し、引き続きの理解と協力を求め、フック国家主席から支持を得た。