文化スポーツ観光省はこのほど、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により大きな打撃を受けている旅行会社に対する緊急支援策をグエン・スアン・フック首相に提案した。

　同省によると、現在旅行会社の95％は休業し、うち10％は廃業を申請している。ホテルなどの宿泊施設の客室稼働率は、ハノイ市とホーチミン市で10％、リゾート観光地では3～5％にとどまるなど苦境に陥っている。

　こうした状況を受けて、文化スポーツ観光省は旅行会社や旅行業界で働く労働者に対する緊急支援策を提案した。支援策は4種類に分けられる。

◇税金や電気料金に関する支援策：2020～2021年の付加価値税(VAT)率を10％から5％に引き下げ。宿泊施設の電気料金として、サービス用の電気料金に代わり製造用の料金を適用。

◇労働者に対する支援策：定年・遺族保険料納付停止期間の延長。労働組合費納付時期の先送り。政府の総額62兆VND(約2790億円)の直接支援策の適用条件見直しなど。

◇財政に関する支援策：融資利息の支払い時期の先送り(2021年12月まで)など。

◇デジタルマップの作成：感染症流行地域が一目で分かる地図により、旅行サービス業務を円滑化する。